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退職金を現物支給する場合のポイント

資金繰りを助けるために役員退職金を不動産や自動車などの現物で支給するケースもあります。今回は、退職金を現物支給する場合のポイントをいくつかみていきます。

退職金を現物支給する場合の支給金額は、現物資産の時価とされます。不動産の現物支給の場合に相続税の評価額を使えないのか、というご相談を受けたことがありますが、実際に取引される時価である必要があります。不動産鑑定士等に査定をしてもらえば確実と言えるでしょう。

例えば、現物支給する不動産の帳簿価格1,000万円、時価が3,000万円であれば、帳簿価格と時価との差額2,000万円は会社の譲渡益となります。一方で、退職金は3,000万円(時価)が損金(費用)に計上されるため、会社の損失額は1,000万円(2,000万円-3,000万円)となり、不動産の帳簿価格と同額になります。

徴収する税金は、退職金の支給額は不動産の時価である3000万円となるため、3000万円をベースに所得税や住民税を計算します。もし退職金が現物資産のみであれば、退職する方から所得税・住民税を徴収しなければなりません。

なお、退職金の支給を決議して作成する議事録には、現物支給である旨とその資産の明細を記載する必要があります。現物支給に関する記載がないと消費税の問題が生じるので注意してください。

税理士 田中利征

税務署が送付する「国外送金等に関するお尋ね」

外国企業との取引は、個人か法人か、あるいは小規模か大規模かなどを問わず多く見られ、取引に伴い海外との資金のやり取りも生じています。

日本の企業が行う国外への送金については、「内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律」の適用を受けます。この法律に従い、日本の企業が金融機関の支店経由で100万円を超える国外送金を行った場合は、その金融機関は、国外への送金毎に「国外送金等調書」を作成し、その支店等の所轄税務署へ提出することになります。

国外送金等調書から国外への送金の事実を把握した税務署は、今後の課税に備えて情報収集の必要があると判断すれば、「国外送金等に関するお尋ね」という書面を送金者宛に送ります。

「国外送金等に関するお尋ね」は法令による提出義務のある書類ではなく、法的拘束力はありません。あくまでも税務署に対する協力のお願いであり、申告漏れなどを把握するための情報収集の一環として送付されるものです。

「国外送金等に関するお尋ね」が届いた場合、顧問税理士に対応を相談される方も多いようです。

税理士 田中利征

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