会社で行う株式投資
掲載日2025年4月30日
トランプ関税で全世界の株式相場が大きな変動に見舞われており、株式投資をされている方は相場に目を離せない状況が続いています。
株式投資はNISAがあるため個人で行う方が多いのですが、法人で株式投資を行う場合も珍しくありません。
法人で株式投資を行うメリット・デメリットは次のとおりです。
1.メリット
- 必要経費の幅が広い
投資に関するパソコン購入やセミナー参加費などの費用を必要経費にできる他、個人では認められ難い通信費や交通費なども経費となります。
- 損失の繰越期間は10年
損失が出た場合の損失を最長10年(個人3年)繰り越せるため、10年間の内に利益が出れば損失を利益と相殺して税金負担を軽減できます。
- 損益通算可能
法人であれば同一事業年度の他の利益と損失を合算(相殺)し、課税対象となる利益を減らす損益通算が可能です。法人には所得の種類別に区分が設けられていないため、他の利益と株式投資で生じた損失を相殺可能です。
2.デメリット
- 個人よりも税率が高い
法人の株式投資で一番のデメリットは、税率です。個人で株式投資する場合の税率は20.315%で、利益の金額に関係なく一律ですが、法人の税率は22〜35%程度です。そのため、利益が出ていたら個人の場合よりも税負担が大きくなります。
- NISA制度がない
個人には、少額投資非課税制度「NISA」があるためNISA口座での取引は利益が非課税と優遇されています。NISAは、個人投資家の資産形成を目的とした制度なので法人にはありません。
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